EU圏へ行かれたことはあるでしょうか。今では国境を越えるのも比較的楽なところが多く、ずいぶんと国際的な距離が縮まったと感じも方も多いかもしれません。
EUは常に進化をたどり変わり続けています。かつては加盟国がすべて平等な権利の元に独立性を保っていましたが、2007年のリスボン条約で、EUの組織構造は改革され、ユーロ導入や域内市場統合を経て、EU圏はひとつに統合されてゆく潮流に飲み込まれました。
現在のEU圏はひとつの統合的な国家として活動しているとも見ることができます。仮に統合国家として考えるならば、EUはアメリカに並ぶ国際的な影響力を擁しています。
EUを知ることは、EUの成り立ちを知ることであり、またEUから見た立場での世界を知ることでもあります。EUの情報の概略として、このホームページを作ります。
1957年のローマ条約から単一欧州議定書、マーストリヒ条約、アムステルダム条約からニース条約と、基本条約は変遷を続けてきましたが、2007年のリスボン条約は、そうしたこれまでの基本条約とは趣を異にするものです。
かつてのそれぞれの基本条約が、時代の流れにEUの形を合わせつつEUの枠組みは改革をせずに進めるものでした。しかし、そんな中でのEU圏の拡大は、平等主義的なスタンスとあいまった意思決定遅延という問題が発生します。そこへ構造改革を起こし効率的な意思運営を促したのが、リスボン条約なのです。
ユーロによる統一通化と域内市場統一政策で、EU諸国の関係は緊密化し、経済発展が起こりました。結果、GDP増大や雇用増加というメリットを獲得する一方で、しかしギリシャ問題のようなデメリットも生じています。それらを経つつ更なる発展を見るため、EUは長期的対外政策を執り、日本を含む諸国との経済的関係構築にも勤めています。EUを知ることは、今後のわが国の動きを俯瞰する上でも、重要な意味を持つことになるでしょう。